危険物取扱者(乙4)はどうでしょう?(50代からの資格取得)

2022年6月24日

コロナ禍で三密を避けられるキャンプがブームになっていますね。

キャンプ好きが高じて、山を買う人が増えているとかいないとか…。

これからは季節が良くなってきますから、ますます人気に拍車がかかるかもしれません。

その人気の秘密には、収集したくなる、こだわりのキャンプ用品にもあるのではないでしょうか?

燃料の共通化

我が家でも、子供が小さいときはキャンプによく行っていましたし、ボーイスカウトの質素なキャンプになれた彼らですが、ゆる~いファミリーキャンプも実は大好きです(笑)

そのキャンプのだいご味の一つに、集めたくなるこだわりグッズの数々があるのではないかと思います。

ランタンやバーナーなどは特に高稼働なグッズですから、商品を選ぶにあたっての悩みは尽きないですよね。

バーナー

キャンプを始められた皆さんが最初に悩まされるのが、燃料をガソリンにするか、カートリッジガスで共通化するかではないでしょうか?

ランタンはガスカートリッジ、バーナーはガソリンとなると、持っていくものが増えますからね。

ちなみに、コスパ重視の我が家ではガソリン一択でした。ランニングコストが全然違いますので!

ガソリンに対する不安

ただ、ガソリンを選択するにあたって、内部圧力を高めるポンピングの儀式と、ガソリンそのものに対しての漠然とした不安で、ガスカートリッジを選ばれる方もあるようです。

もちろん、ガスカートリッジの簡便さはメリットなのですが、知らないことで選択肢から外れるというのはもったいないなと思うのです。

ガソリン給油ノズル

私は以前に、ガソリンを含む引火性液体の取扱いができる危険物取扱者(乙4)の資格を取得して、一定の知識を持っていましたので、迷うことなくガソリンを選択することができました。

あと、ポンピングの儀式はキライじゃないです(笑)

ということで今回は、これからキャンプデビューされる方にとって無駄にならない資格・危険物取扱者(乙4)についてご紹介させていただきます。

危険物取扱者とは

 一定数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱う化学工場、ガソリンスタンド、石油貯蔵タンク、タンクローリー等の施設には、危険物を取り扱うために必ず危険物取扱者を置く必要があります。

危険物取扱免状

危険物取扱者の業務

 甲種危険物取扱者は全類の危険物、乙種危険物取扱者は指定の類の危険物について、取り扱いと定期点検、保安の監督ができます。

甲種もしくは乙種危険物取扱者が立ち会えば危険物取扱者免状を有していない一般の者も、取り扱いと定期点検を行うことができます。

丙種危険物取扱者は、特定の危険物(ガソリン、灯油、軽油、重油など)に限り、取り扱いと定期点検ができます。

消防試験研究センターより引用

全ての危険物を取り扱える「甲」、指定された危険物を取り扱える「乙」、限定的に危険物を取り扱える「丙」となっていて、「丙」は「立ち合い」もできないというところがポイントです。

通称おつよん

乙種の分類は以下のとおりで、日常生活に密着している危険物が第4類になっています。

第1類酸化性固体(塩素酸塩類、過塩素酸塩類、過マンガン酸塩類など)
第2類可燃性固体(硫化りん、マグネシウム、引火性固体など)
第3類自然発火性物質及び禁水性物質(カリウム、ナトリウム、黄りんなど)
第4類引火性液体(ガソリン、アルコール類、灯油など)
第5類自己反応性物質(有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物など)
第6類酸化性液体(過塩素酸、過酸化水素、硝酸など)

乙種第4類の危険物取扱者の資格を縮めて「乙4」と呼んでいるわけですね。

乙4試験は難しい?

ここ2年の乙類と丙類の受験者・合格者数です。

場所にもよりますが、乙4は毎月試験がある地域もあるくらいですので、思い立ったらスグに取得しやすい資格の一つです。

消防試験研究センターより一部引用

数字だけ見ると、乙4は他の乙類よりも合格率は低いのですが、受験者数が圧倒的に違いますし、会社から言われて嫌々だったり、受験できるチャンスが多くて、様子見の方が含まれているのではないでしょうか。

また、需要の多い乙4を取得してから他の乙種を受けられる方もあって、その場合は、乙種で共通する試験科目が免除されますので、他の乙種の合格率が上がっているとも考えられます。

いずれにしても、合格基準が各科目60%以上と定められていますので、合格率を気にするよりも、やるべき勉強をしっかりやるだけで合格できる試験だと言えます。

使用テキスト

当時、私が使用したテキストはこちらですが、電気工事士試験でも「すい~っと」シリーズで合格させていただきました(笑)

「すい~っと」シリーズに共通の特徴なのかは分かりませんが、この本も、合格に必要な最低点数を確保できるように設計されているようで、そういう意味で「10日で受かる」のコピーなのだと思います。

決して、10日間の勉強で満点が取れるようなものではなく、そこは割り切りが必要になってきます。

しかし、合格点ギリギリを目指すのは、精神安定上あまりよろしくないので、当時は使いませんでしたが、今なら過去問も確実に勉強しますね。

基本テキストと過去問を行ったり来たりする勉強方法が、確実な一発合格のためには鉄板中の鉄板の方法だと思います。

丙種はどうでしょう?

実は私、受験料が会社負担だったこともあり、乙4のついでに丙種も同時期に受験して合格しています。

私の場合が偶然そうだったのかもしれませんが、丙種の試験会場には、年齢的には高校生くらいの人がたくさん受験していて、少し気恥ずかしくなったことを覚えています。

工業高校系の生徒さんが集団で受験していたのかもしれませんね。

集合する高校生

しかし、丙種でも日常生活に密着するガソリンや灯油も取り扱えますから、キャンプ用の勉強と割り切れば、丙種でも全く問題ありませんし、勉強のとっかかりとしては全然アリだと思います。

資格試験という意味では乙4がメジャーのようですが、必要に応じて、丙種からステップアップするのも良いのかもしれませんね。

ガソリンと焚火

キャンプの話に戻りますが、キャンプの魅力の一つとして、焚火を上げる人も多いのではないでしょうか。

私も焚火は大好きで、キャンプに行けば焚火をしない日はありません。

直火禁止のキャンプ場も多いですから、ウチでは、焼きモノに対応できてコンパクトに収まるユニフレームの焚火台を持っていくようにしています。

ただ、コスパ重視の私ですので、キャンプ場で売っているマキを買ったりすることはないため、雨の日のキャンプでは、焚火に適した乾燥した枝が見つからないこともあります。

そんな時、半分に切った空き缶に少量のガソリンを入れて、着火剤として使う場合があります。

これは完全に自己責任で、全くおすすめしない方法ですが、ガソリンの特性を理解した上で、空気との接触面を限定的にして、雨の日の湿った枝への着火を確実にすることができています。

たき火

多くのサイトでガソリンを着火剤として使ってはいけないとされているのは、マキに直接ガソリンを振りかけたり、継ぎ足ししたりすることの危険性を言っているものだと思います。

ガソリンは特に揮発・引火しやすいという性質を知っていれば、これらが大変危険な行為であることはすぐに分かります。

ガソリンバーナー

うちではコールマンのツーバーナーを複数使っていますが、古いものは20年くらい前のものがまだ現役です。

単純な構造ですが、消耗品もあるのでメンテナンスが必要ですし、古くなってくると、どうしてもガタがでてくる部分があります。

火がつかなければ料理は困りますが差し迫った危険性はなく、やはり問題は、火が消えなくなった時です。

だいぶ以前のことになりますが、バルブを閉めても火が消えず、それどころか炎が大きくなり続けて炎上状態となったことがありました。

こんな時、乙4程度の知識があると、あわてず騒がず、窒息消火すれば良いとわかるわけです(笑)

具体的には、水をかけたりせず、濡れたフキンでバーナーを覆って消火しました。

フキンで覆って消火

ガソリンは非常に便利ですが、マイナス40度で引火し、揮発・滞留しやすい危険物ですので、その取り扱いには基本的な知識があったほうが良いのではないかと思っています。

またこのように、引火点が低い性質があることから、通常のガスカートリッジで対応できない低い外気温でも使用できるわけです。

そんな私ですが、今の木造住宅に移ってから息子が火遊びをするまで、自宅に消火器を用意していなかったのですから、お恥ずかしい話です…。

簡易消火器ではないので多少のボリューム感はありますが、階段の隅に置けば邪魔になりませんし、日々、目にしますので場所を忘れたりもせず、安心感につながっています。

マンションの場合は、共用部分に消火器がセットされているケースが多いと思いますが、マサカの事態が起こった際、冷静に消火器の設置場所を思い出して、その消火器が確実に使える状態にありますか?

結婚式のスピーチではないですが、人生には「上り坂」「下り坂」のほかに「まさか!」がありますので、是非一度、火災の備えを点検してみてください!

50代から独学で資格取得(マンション管理士&管理業務主任者)

趣味と資格

Posted by おとぴん