家族と離れる単身赴任はツライですね

2022年7月3日

3月は多くの会社で人事異動が発表される時期ですね。

新卒入社もドキドキですが、仕事に慣れてきた社会人2~3年生の方も、色々な噂話がアチコチから聞こえてきて、異動の有無や、自分の行先が心配になるのではないでしょうか?

禍福は人事異動で決まる?

私の会社人生においては、これまで、2~3年に一度の間隔で人事異動がありまして、それぞれに思い出があります。

嫌な辞令を受け、ガッカリして次の部署に行くと、当初の予想より居心地がよかったり、逆に希望していた部署に行けた時でも、上司との相性などもあってストレスMAXだったり…。

転勤の辞令を受け取った人

いつも思うのは、どんな仕事をするかよりも、誰と仕事をするかのほうが、自分の幸福度指数には大きく影響があるな~と。

仕事の面白さについては、自分でなんとかできる部分が多少はあっても、上司や同僚はどうにもなりませんからね…。

「嫌われる勇気」で読んだ記憶がありますが、「他人は変えられない」んですよね。

若い時はこの言葉を懐疑的に見て、正しいハズの自分ではなく、間違っている他人を変えようと、無駄なエネルギーを注いできた苦い記憶があります…。

しかし、人間関係で苦労を重ねた今となっては、確かに「変えられるのは自分だけ!」を実感しています。

おっと、脇道にそれましたが、今回は人事異動の中でも、単身赴任のお話になります。

はじめての単身赴任

私の会社の場合ですが、関西に比較的大きな部門がありまして、多くの人が、これまでは関西の中でグルグルと人事異動を繰り返してきました。

しかし、ある時期から人事ローテーションの基準が変わり、本社を含めた広域の異動経験が必須ということになりまして…。

そんな事情もあって、40代にして初めて単身赴任となったわけです。

引っ越しの車

広域の異動は、国家公務員や大手企業であればよくある話で、本社と地方部署を何度も行ったり来たりしながら、徐々に立場が上がっていくというキャリアスタイルですね。

人材確保の面もあってか、最近では、単身赴任どころか、転勤も廃止する企業が出てきていますので、コロナ前後で大きく様変わりしたものです。

私に関しては、中古のミニ戸建ですが、家を買ってわずか数か月後の話で、「家を買ったら、会社が安心して単身赴任の辞令を出す」という、「サラリーマンあるある」になりました…(泣)

当時は子供がまだ小さく、しかも単身赴任の期間は定められていませんでしたので、いつ戻ってこられるかの確証がなく、とても不安を感じていました。

帰省しない週末の過ごし方

結婚するまで一人暮らしでしたから、生活自体に不安はなかったのですが、にぎやかな暮らしに慣れていましたので、想像以上に一人の静かな生活は堪えました…。

単身赴任の人

お金があれば、色々な楽しみ方あるのしょうが、単身赴任手当など二重生活だけで軽く吹き飛んでしまうので、帰省費用を考えると、余裕のある生活はとてもできません。

となると、お金をかけずに時間がかかるもの…それは仕事!! とは私はなりませんでした(笑)

帰省しない休みの日などは、完全に暇を持て余してしまいますので、まずは近所にあったレンタルDVD屋さんが大活躍することになりました。

レンタルな暮らし

当初は、これまで見ていなかった名作DVDをよく借りていたのですが、まとまった視聴時間の確保が煩わしくなり、たまたま置いてあったコミックのレンタルにシフトしていきました。

レンタルDVD屋

面白さを追求するよりも、「名作映画なので見ておこう」という義務感も良くなかったのかもしれません。

このあたりについては、親子で読めるコミックスはどうでしょう?もご覧ください。

しかし、コロナ禍の影響もあってか、最近では、「動画配信サブスク」が大人気で、レンタルDVD屋さんがドンドンなくなっているみたいですね。

ふと気になって、グーグルマップで当時通っていたお店を探したところ、やはり閉店していまして、単身赴任時代の心の支えだったので、寂しい限りです…。

30年振りのテニス

ただ、土日の2日ともレンタルDVD三昧というのもアレですし、お年頃なこともあり、血圧が順調(?)に上がってきていたこともあって、運動関係を追加することにしました。

いつでも通えるフィットネスジムとかでも良かったんですが、下手すると週末2日間、誰ともしゃべらないという悲しい状況を考えて、テニススクールに通うことにしました。

テニスの素振りをする人

ちなみに私、中学のクラブ活動で軟式テニスをやってただけで、硬式テニスの経験など全くありません!

一番下のクラスから始めましたが、結構、生徒さんに年配の方も多くて仲良くしていただき、楽しく通えたので、健康維持の面を含めて、この選択は良かったですね。

自炊にチャレンジ

二重生活での生活費を抑えるためには、なるべく外食も減らさなければなりません。

恥ずかしながら、それまで料理はしたことがなかったのですが、せめて土日だけでも晩御飯は自分で作ることにしました。

いや、料理をしたというほどのことではなく、鍋と麺類に特化して自炊したといったほうが適切で、ほとんど包丁も使っていません(笑)

休みの日の昼は麺類、晩は鍋、この繰り返しで、2年間乗り切りました!

鍋料理

いや~鍋は買ってきた具材をぶち込むだけですから、いいですね~!

野菜も取れて、失敗もないし、最後はウドンで締めて、ご飯を炊く必要もなし!

ただ、あまりに彩りを考えなさ過ぎて、エノキ、豆腐、鶏肉、もやし、水餃子とかを突っ込んで鍋一面が真っ白になり、急に食欲がなくなったこともありました…。

食事にとって彩りも大事なことだと、この時、ハッキリと分かりました(笑)

帰省の頻度

会社からは月1度の帰省費用しか支給されませんでしたし、実際、私の周りでは月1回程度の帰省をされている方が多かったようです。

ただ、私は子供が小さかったこともあり、おおむね2週間に1度帰省することにしていました。

くつろぐ家族

当然、費用は持ち出しになりますが、お金には代えられない価値があるというヤツですね。

もし、費用の面で妻に反対されていたら、私の心も折れるところでしたが、この点は何も言われませんでした(笑)

当初は、日曜の晩に東京へ戻るようにしていたのですが、慣れてきたら月曜日朝イチ6時発の新幹線を使って、自宅から職場に直行するようにしました。

おかげで、帰省した日の金曜日の晩から日曜日の晩まで自宅でくつろげるようになりました。

しかし、月曜日朝イチの新幹線の乗客の多いことと言ったら…。

もちろん全員が単身赴任の方ではないでしょうが、なんとなく仲間のような感じがしたものです(笑)

社内営業に励んだ2年目

ラッキーにも、私は2年間で単身赴任を卒業することができたのですが、その判断は会社の思惑一つですから、2年目の内示の時期はソワソワしたものです。

もちろん、各方面への社内営業(笑)には励んでいましたが、会社全体で見れば、一人一人の希望など聞いてられないのが現実でしょうから、私の願いが叶えられる確約は何もないわけです。

それどころか、単身赴任の継続だけでなく、関東エリアでの人事異動もありえるわけですから、ひたすら祈る毎日でしたね。

祈る人

単身赴任で失ったもの

単身赴任をやりたくてやっている方も、中には多少いらっしゃるかもしれませんが、決して多くはないのではないかと思います。

家族の状況や個人の価値観によりますが、得るものと失うものを比較した場合、あくまでも私の場合ですが、失うもののほうが大きかったように感じます。

当時、小学生だった子供の成長を一緒に感じられなかった2年間が、自分の中でスッポリと抜け落ちた感じなんです。

背が伸びた子供

もちろん代わりに、赴任先での経験を積んでいるわけですが、自分の中で等価とは考えられませんでした。

最近では、コロナの影響もあるのでしょうが、働き方改革の中で転勤の是非が議論される流れがあることは喜ばしいことですね。

単身赴任で得たもの

単身赴任の時期、残念ながら子供の成長を一緒に感じることはできませんでしたが、ささやかながら、代わりに得たものもあります。

私は125ccのバイクを持って行ってたので、休みの日は、色々な場所をバイクでウロウロしました。

スクーターに乗る人

東京は地下鉄が張り巡らされているので、もちろんそれでも良いのですが、何か所か回ろうと思うとそれなりに時間がかかります。

小回りのきくバイクなら渋滞を避けられて、割とどこでも止めやすいですから大活躍しました。

知る人ぞ知る「ラーメン二郎」もこれで覚えてしまいました(笑)

大盛ラーメンを食べる人

あと、これまで関西から東北方面への旅行のキッカケがなかったこともあり、この機会にと思って、一回だけですが仙台と岩手に旅行に行きました。

東日本大震災の爪痕を、自分の目でキチンと見ておきたかったというのもあります。

青森、秋田と山形には行けなかったので、いつかチャレンジしたいのですが、関西からはなんとなく、北海道よりも遠い感じがするのはなんででしょうね…?

転勤の内示を受けたら

内示を断れたり、転職の選択肢があれば別ですが、そうでなければ甘んじて受けるしかないですよね…。

しかし、家族にも相談せず単身赴任と決めつけることなく、まずは家庭でよく話し合うことが大事ではないかと私は思うのです。

家を買って数か月の私ですら(笑)、妻に話をして、家族で引っ越しする可能性を検討しました。

話し合う人

妻としても、これから大変なワンオペになるわけですから、夫が勝手に決めるのではなく、妻としての納得感が必要だと思うのです。

最終的には、家族で引っ越してしまうと会社が私を関西に戻す理由がなくなるため、単身赴任を選択して、関西に戻る理由を作るということにはなりましたが…。

家族との時間を大切に!

帰省の頻度ですが、お金のことだけで帰省回数を減らすのは、ちょっと考えモノです。

私はお金と気持ちのバランスで、2週間に一度という帰省頻度にしましたが、今から思うと、毎週の帰省でも良かったように思います。

もちろん、お金はその分だけ持ち出しにはなり、貯金どころではなくなります。

今の子供の年なら、私も2週間に1度も帰省しませんが(笑)、幼稚園や小学校の子供の成長は本当に早いので、お金を気にしすぎると、後になって後悔する可能性があるのです…。

家族と過ごす時間はお金で買えませんが、お金は後で稼げます!

ですので、この春、単身赴任が決まった方には、少しでも後悔のない選択を願っています!

家庭と仕事

Posted by おとぴん