最短2日で取得できる小型船舶操縦士はどうでしょう?(50代からの資格取得)
今回は、自動車と同じように船の教習所に通いましたので、勉強の工夫とかではなく、以下の疑問について、私なりの考え方を中心にお伝えできればと思います。
①そもそも船舶を操縦する免許が本当に必要なの?
②船舶を操縦する免許には1級と2級があるけどどちらがオススメ?
免許が不要な船もある
50代からの趣味にレンタルボートの釣りはいかが?で書きましたが、「ミニボート」や「二馬力ボート」と呼ばれている船については、そもそも操縦免許も船舶検査も必要ありません。
詳しくは以下をご覧ください。
「ミニボートに乗る前に知っておきたい安全知識と準備」(PDF)
あわせて、国土交通省作成の安全啓発用の動画も是非ご覧ください。
私自身、友人のミニボートに乗せてもらうことからボートの釣りにはまり、今でも同乗することがありますので、ミニボートの魅力は十分にわかっているつもりです。
しかし、自分自身でミニボート購入を真剣に検討した際、以下がネックになると思い、レンタルボートへ切り替えることにしました。
ミニボートをあきらめた理由①
一つ目は、ミニボートの持ち運びの負担が意外に大きいということです。
ミニボートのオーナーさんは慣れれば大丈夫という方も多いですが、ゴムボートでも本体は30キロ前後の重量があり、ギックリ腰を何度もヤッている私一人では、持ち運びが不安でした。
現場での出し入れだけでなく、車に積みっぱなしというわけにもいかず、自宅での運搬もありますので、50代の自分の体力を考えると、これだけでも断念する理由になりました。
ミニボートをあきらめた理由②
二つ目は、二人乗りが限界ということです。
大きさによりますが、ミニボートの定員としては4~5人となっていることが多いのですが、あくまでもこれは乗れるだけであって、釣りができる定員ではありません。
釣りの場合はどうしても荷物が多くなり、釣れた魚の処理する場所も必要ですから、釣り人が二人乗ればもう一杯という状態になります。
我が家の4人は全員が釣り好きなので、釣行は二人だけのお楽しみ…とするのは難しかったですね。
子供が巣立ってしまえば、ボートの重さの問題はありますが、将来、妻とミニボートで釣行にでかけるパターンはありえると思っています。
ミニボートをあきらめた理由③
三つめは、ゴムボートの取り扱いです。
ミニボートの素材は、ゴム以外にもFRP製やポリプロピレン製など色々ありますが、安心感ではゴムボートが有利なところ、素材がゴムなだけにその取扱いで注意が必要になるのは当然です。
釣った魚によっては鋭利なヒレがボートに刺さる可能性ありますし、魚の処理でナイフを使う時に手が滑って…ということもあるわけです。オーナーのみなさんが工夫されているところでもあります。
もちろん、ボートに穴が開いても、複数の気室がありますし、すぐに沈むなんてことは全くないのですが、オッチョコチョイの多い我が家で使うと、修理する機会が多くなるのでは?という不安でした。
私はミニボートをいったんあきらめましたが、ご興味を持たれた方には、ちょっと情報は古いですが、以下の本がおすすめです。
1級と2級の違い
このような理由で、私はミニボートではなく、船舶の操縦免許を取った上でレンタルボートを利用することにしたのですが、次に悩んだのは1級と2級のどちらを取得しようかという点でした。
【免許の種類による違い】
免許の種類 | 航行区域 | 操船できるボートの大きさ |
1級船舶免許 | 全ての海域(例外あり) | 総トン数20トン未満プレジャーボートは24m未満 |
2級船舶免許 | 沿岸より5海里 | 総トン数20トン未満プレジャーボートは24m未満 |
航行できる区域には差がありますが、操船できるボートの大きさには差がないんです。
つまり、船舶免許の種類で異なるのは、航行できる「岸からの距離」だけなんです。
沿岸より5海里(約9km)というと近い感じするかもしれませんが、海岸から見た水平線までの距離が約5kmの計算になりますので、9kmは結構、遠いですよ。
また、沖に行けば行くほど魚が釣れるということでもないので、沿岸から9kmの範囲であれば、釣りで実質的に困ることはほとんどないと思います。
しかし!!です。私があえて1級の免許を取ったのには理由があります。
私が1級を取得した理由
以下は、大阪湾における2級の免許で航行できる範囲(沿岸から5海里)のマップです。
赤字で航行不可とされている場所が2か所あるのが分かります。
将来、私がこの場所を突っ切りたいと思うことがあるかどうか全くわかりませんが、もし私が違反を摘発する側なら、ここは絶好のポイントになってしまうのではないかと(笑)
で、船舶で違反した場合ですが、自動車での軽微な違反による青切符&反則金支払いという簡単な手続きではなく、事件として検察に送付される仕組みになっているようです。
つまり、実際に起訴されるかどうかは別として、違反の内容によっては、いきなり罰金とかがあり得るわけで、そうなると「前科」がついてしまうわけです。
…という言い訳をして、妻を説得しました(笑)
資格マニアとして、取れるものは取っておこうということ、1級は航行計画や荒天航法など学習範囲が広がるので、海の知識として知っておきたいという理由もありましたけど(笑)
1級と2級のコスト差
次に気になるのは取得費用の差ですが、私が通った教習所では、時期やキャンペーンにもよりますが、1級が125,000円くらいで2級が100,000円くらい、その差は25,000円くらいでした。
もちろん、実技と学科ともに、教習所内で試験まですべて完結するタイプの教習所です。
2級の取得者が1級を取得するステップアップ費用が40,000円くらいでしたので、その比較ではお得ですね。
有効期間5年ごとの更新費用が掛かる時期に合わせて、1級にステップアップするという技もあるようです。
教習所によって色々なカリキュラムがあり、学科は独学で実技と試験は教習所とか、一発試験である国家試験をサポートする内容であったりとか、そのあたりが価格差になっているようです。
取得日数については、実技が2級と同じ4時間、学科は2級の12時間に対して、1級は24時間必要でした。
このため2級は実技含めて最短2日で取得できますが、1級の場合は最短で4日必要なところは面倒でしたね。
結果として、2級より12時間も余分に勉強するわけですが、半分くらいの時間が、海図を使った航海計画作成にあてられます。
コンパスとか大きな三角定規を使って、指定された条件に従って、航路を海図に書き込んでいくわけです。
ここが1級と2級の最大の違いで、いきなり1級を申し込みされる場合に、多くの方が躊躇される部分ではないかと思うわけです。
私のオススメは1級
私の結論ですが、将来、1級にステップアップする可能性が僅かでもあるなら、また費用差額の25,000円に目をつぶれるなら、ココで1級を取っておいたほうが良いです。
というのも、2級を取ってから1級へステップアップする場合に、2級での経験が特に有利になることはないからです。
1級での重要なポイントである航海計画の作成は、掛算や割算の筆算ができて、コンパスを普通に使えるなら、何も難しいことはありません。
しかも、仮に1級の学科試験に一度落ちたとしても、たいていの教習所では無料または低価格で、すぐに再試験があるものと思います。
逆に、将来にわたって、自分は絶対に1級(の航行範囲)が必要ないと言える方には、無駄な資格だと思いますが、荒天航法や海難事例などを勉強できるだけでも私には価値がありました。
どうでしょう?1級を取るか2級にするか決まりましたか??
究極コスパの資格取得方法
すごいもので、世の中には、独学で安く船舶免許を取る人がいるようです。一発試験となりますが、こちらの動画では約3万円で1級が取得できると紹介されています。
【船舶免許】1級の説明します。これで一級船舶も3万でとれる – YouTube
テキスト代などは別のようですが、この金額で船舶免許が取れたらサイコーですね!
ご参考まで、私が教習所で使用したテキストはこちら(1級2級共通)
1級はこちらのテキストも必要
私は、資格取得後にこの動画を発見したのですが、50代オッチャンですので、事前に知っていたとしても、チャレンジする勇気は出なかったと思います。
もっと若ければ、1回くらいは国家試験に落ちることを覚悟してチャレンジしてみたかもしれません。
この年で、触ったこともない船の操縦で、いきなり試験本番というのは躊躇してしまいますし、自動車と違って、潮や風の影響をモロに受ける船は、その場に留まることすら操作が必要ですしね…。
無免許運転?
ただ、船舶の操縦士免許は船長の資格であって、港内や航路など他船がひんぱんに行き交う区域で運行する時などを除いて、船長の責任で、免許を持ってない人に操縦を委ねることができるんです。
実際私も、船舶免許を持っていない妻に、港内や航路など他船がひんぱんに行き交う区域以外の安全な場所で、運転を変わってもらうことがあります。
そういう意味で、もし、お知り合いに船舶免許を持った人がいれば、混雑した区域以外の場所で運転を経験させてもらえれば、独学で安く、自信を持って、船舶操縦士の免許を取得できるかもしれませんよ!